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ルイボスは、南アフリカの山地で育つマメ科の植物です。ほんのり甘く香ばしい、クセの少ない味で、カフェインを含みません。
ルイボスの歴史と文化
名前の意味と、限られた土地で育つお茶が世界に広まるまでを紹介します。
名前は「赤い灌木」
ルイボス(rooibos)は、南アフリカの言葉アフリカーンス語で「赤い灌木」という意味です。英語では「ロイボス」と発音され、同じ意味の「レッドブッシュ(redbush)」や「アフリカンレッドティー」とも呼ばれます。
セダルバーグの山でしか育たない
ルイボスが育つのは、南アフリカのセダルバーグ山脈のふもとの、限られた土地だけです。昼と夜の寒暖差が大きく雨の少ない厳しい土地で、地中深くまで根を張って育つといわれます。この地域に暮らしてきた先住民の人々の間で、古くから健康茶として大切にされてきました。
20世紀の初めにヨーロッパへ紹介され、世界に広まりました。
南アフリカの日常の健康茶
南アフリカでは、紅茶の代わりに毎日飲む「健康茶」として親しまれています。家庭では子どもから大人まで日常的に飲まれ、ミルクティーにするのが一般的です。カフェでは、ルイボスのエスプレッソも出されています。
味と香り
ほんのり甘く、香ばしい香りのお茶です。渋みのもとになるタンニンが少ないので渋みがなく、毎日飲んでも飽きにくいといわれます。水色は、紅茶に似た赤褐色です。
ルイボスには、レッドルイボスとグリーンルイボスの2種類があります。どちらも同じ植物から作られ、違うのは作り方だけです。
ふつうのルイボス(レッドルイボス)は、刈り取った枝葉を3〜4mmほどに刻み、山に積んで水をかけながら揉み、ひと晩かけて発酵(酸化)させます。発酵には平均で12〜14時間ほどかかり、その間に、草や干し草のような青い香りが、りんごや蜂蜜、キャラメルを思わせる甘い香りに変わっていきます。色が赤褐色になったら、翌朝、薄く広げて天日で乾かします。
グリーンルイボスは、この発酵をさせずに、刻んだ緑の枝葉をそのまま乾かしたものです。茶葉は明るい緑色で、水色は淡い黄色からオレンジ色。香りは草や干し草のようで、緑茶を思わせるごく穏やかな味わいです。甘くキャラメルのような香りのレッドとは、まったく違うお茶になります。
グリーンルイボスは、1995年に南アフリカの農業研究評議会(ARC)が、海外向けの新しいルイボスとして開発しました。今も多くが輸出されています。茶葉が赤褐色に変わるのは酸化が進んだしるしなので、緑色を保つように、酸化を抑えて作られます。
ルイボスティーの淹れ方
- 茶葉
- 乾燥した茶葉を、小さじ山盛り1杯(カップ1杯分)
- お湯
- 沸かしたての熱湯 約180ml
- 蒸らし
- ふたをして3〜5分
ポットとカップを先に温めておくと、お湯が冷めにくくなります。蒸らす時間が長いほど、色も味も濃くなります。ティーバッグは、パッケージの表示に合わせてください。
アレンジ
温めた牛乳や豆乳を合わせると、ルイボスのミルクティーになります。シナモンやジンジャーなどのスパイスと一緒に煮出して、チャイのように楽しむ飲み方もあります。
ルイボスティーの効果は?
ルイボスティーは食品(飲み物)で、病気の治療や予防を目的とするものではありません。ここでは、どんな場面で飲まれてきたかを紹介します。
- カフェインを含まないので、時間を気にせず飲めるお茶として親しまれています。
- 南アフリカでは、日々の健康を気づかう「健康茶」として、子どもから大人まで日常的に飲まれてきました。
- 現代の医学的な効果が確立しているわけではありません。昔から使われてきたことと、効果が確かめられていることは同じではないためです。
合わせやすいハーブ
ルイボスはクセが少なく、ブレンドの土台にも使いやすいお茶です。よく合わせられるのは、次のようなハーブです。
カモミールやさしい香りどうしで、まろやかにまとまります。グリーンルイボスとも相性のよい組み合わせです。図鑑を見る →
レモングラスすっきりした方向のブレンドの土台になります。ルイボス(とくにグリーン)が多いと落ち着いた香りが勝って、レモングラスの爽やかさが隠れてしまいます。図鑑を見る →
ローズマリールイボスを主役にして、少し添える組み合わせです。ローズマリーの清涼感のある香りが先に立ち、そのあとにルイボスの甘く香ばしい味が続きます。図鑑を見る →気をつけたいこと
- 妊娠中・授乳中は、注意が必要とされることもあります。
- 持病のある人、薬を服用している人、体調に不安のある人は、飲む前にかかりつけの医師・薬剤師に相談してください。
- 飲んで体に合わないと感じたときは、飲むのをやめてください。
作り手のメモ
ルイボスにローズマリーを合わせると、清涼感のある香りから甘く香ばしい味へ移っていく一杯になります。ローズマリーが苦手でなければ、シンプルで飲みやすい組み合わせです。
グリーンルイボスは落ち着いた香りが強く、合わせたハーブが隠れやすいので、主役のハーブを立てたいときは控えめにしています。
このページについて:ルイボスティーは食品です。医薬品ではなく、病気の治療・予防を目的としたものではありません。ここに書いた内容は、一般に知られていることをまとめた情報で、効果や効能を保証するものではありません。体調に不安のある方は、かかりつけの医師・薬剤師にご相談ください。
出典・写真のクレジット
出典:E. Joubert, H. Schulz, “Production and quality aspects of rooibos tea and related products. A review”, Journal of Applied Botany and Food Quality 80(2006)/南アフリカ・ルイボス協議会(SA Rooibos Council)“FAQ”・“Rooibos History”/RTRoom「ルイボスティーの基礎知識」/タマチャンショップ「ルイボスティーとはどんなお茶?」/えんめい茶本舗「グリーンルイボスとは?」/河村農園「グリーンルイボスティーってどんな飲みもの?」/Teplo「グリーンルイボスティーってルイボスティーと何が違う?」/佐々木薫『ハーブティー事典 改訂版』(池田書店、2021)/しばたみか『ココロ・カラダととのうハーブティー365日』(山と溪谷社、2026)/作山若子『喫茶手帳』(東京書籍、2009)/my herb ブレンド開発の記録(試作と試飲メモ)
写真:Tony Rebelo/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)







